トランプ復帰でボーイング737 MAX事件に大逆転!刑事告発取り下げの衝撃
今回紹介するHow Trump let Boeing off the hook for the 737 MAX crashes | Can we trust Boeing to actually regulate itself?という記事では、2025年にドナルド・トランプが大統領に復帰した後、大手航空機メーカー・ボーイングの737 MAX型機墜落事故に関する刑事事件に劇的な変化が起きたことが詳しく解説されています。
737 MAXは2018年10月から2019年3月にかけて約5か月の間に2件の墜落事故を起こし、346人の命が失われました。その背景には操縦を補助する新しいソフトウェア「MCAS」の問題がありました。アメリカ司法省(DOJ)は2021年にボーイングを政府に対する詐欺共謀罪で起訴し、長い法廷闘争が続いていました。ところが、2025年のトランプ政権復帰後、司法省の方針が劇的に変わり、ボーイングに対する刑事告発が完全に取り下げられるという驚きの展開になったのです。
この記事を読んで私が一番驚いたのは、政治的な変化がこれほど大きな企業の法的責任を左右してしまうという現実です。346人もの犠牲者を出した事故の責任追及が、政権交代によってこんなにも簡単に覆されてしまうなんて、本当に信じられませんでした。
それでは、詳しく内容を見ていきましょう。
- 737 MAX墜落事故で346人が犠牲に(約5か月間で2回の事故)
- 2021年にDOJがボーイングを詐欺共謀罪で起訴
- 2025年トランプ復帰後、DOJが方針変更し刑事告発を完全取り下げ
- ボーイングの政治的ロビー活動と寄付の影響が浮き彫りに
- 「大きすぎて潰せない」企業の構造的問題
目次
737 MAX事故から刑事告発まで
2018年10月と2019年3月、約5か月という短期間でボーイング737 MAXの2つの墜落事故が発生し、合計346人の尊い命が失われました。原因は飛行機の操縦を支援する新しいソフトウェア「MCAS(機動特性補正システム)」の欠陥でした。このシステムが誤作動を起こし、パイロットの操縦を誤った方向へ補正してしまったのです。
この重大な事故を受けて、2021年にアメリカ司法省(DOJ)はボーイングを政府に対する詐欺共謀罪で起訴しました。ボーイングがMCASソフトウェアについて政府を欺いたというのが罪状でした。
2024年7月、ボーイングは刑事裁判を避けるため、有罪答弁に合意しました。その条件は厳しく、航空会社や遺族、政府に対して約25億ドル(約3700億円)を支払い、さらに3年間の独立安全コンサルタントによる監視を受けるというものでした。
ところが2024年12月、連邦判事がこの合意を却下したのです。そして2025年6月に刑事裁判が予定されていました。もしボーイングが有罪になれば、会社は永続的に政府の厳しい監視下に置かれることになったはずでした。
トランプ復帰後の劇的な方針転換
しかし、2025年にドナルド・トランプが大統領に復帰すると、状況は一変しました。
同年5月、司法省刑事部長のMatthew Galiottiが驚くべき方針変更を発表したのです。彼は「企業やホワイトカラー犯罪に対する過度で制御されていない取り締まりは米国企業に負担をかけ、米国の利益を害する」として、企業に対する刑事追及を大幅に縮小する方針を打ち出しました。
その内容は「すべての企業の不正行為が連邦刑事訴追に値するわけではない」「過ちから学ぼうとする企業を認識することが米国の繁栄にとって重要だ」というものでした。
そしてなんと、この方針変更からわずか2週間後、司法省はボーイングに対する刑事告発を完全に取り下げると発表したのです。
新しい条件では、ボーイングは有罪答弁する必要がなくなり、約12億ドル(約1800億円)という減額された金銭的制裁のみを負担すればよいことになりました。最も重要なのは、重罪者としての烙印を避け、自己監査を続けることが許可された点です。
ボーイングの政治的影響力とは?
では、なぜこのような劇的な方針転換が起きたのでしょうか。記事では、ボーイングがトランプとの関係構築に相当な投資をしていた事実が明かされています。
具体的には、ボーイングはトランプの就任基金に100万ドルを寄付していました。さらに、ボーイングのCEOはトランプのカタール訪問に同行するなど、密接な関係を築いていたのです。
記事では元FTC(連邦取引委員会)委員長のLina Khanの言葉が引用されています:「ボーイングは大きすぎて潰せない存在になった。独占により競争が少ない企業は、製品を改善するインセンティブが限られるため、品質の悪化が予想される害の一つだ」
実際、ボーイングは世界の二大商用航空機メーカーの一つとして、市場の見えざる手から事実上免疫を持っています。戦略的・経済的に非常に重要な存在であるため、COVID-19パンデミックのような世界的危機の際でも必ず救済されるのです。
そして年間収益があまりにも大きいため、司法省が科す数十億ドルの罰金でさえ、年間売上のほんの一部に過ぎないのが現実です。
まとめ:大きすぎて潰せない現実
今回のボーイング737 MAX事件の経緯は、現代のアメリカにおける企業と政治の関係、そして「大きすぎて潰せない」企業の現実を浮き彫りにしました。
346人という大きな命の犠牲があったにも関わらず、政権交代によって企業の法的責任が劇的に軽減されてしまう。これは本当にショッキングな現実です。
記事の著者が指摘するように、規制当局が介入してボーイングに変化を強制しなければ、同社は利益を安全よりも優先し続けるでしょう。それは株主にとっては良い取引かもしれませんが、乗客にとってはそうではありません。
この問題は航空業界だけでなく、巨大企業の社会的責任と政治的影響力について私たち全員が考えなければならない課題を提起しています。企業の自己規制だけに頼ることの危険性と、独立した強力な監視体制の重要性を改めて感じました。
記事もこちらで詳しく解説していますので、ぜひ気になる方はチェックしてみてくださいね。
私たちが日常的に利用する交通手段だからこそ、安全の確保は絶対に手抜きできません。そして企業の規模や政治的影響力に関係なく、公正な法の適用が行われることを願ってやみません。
皆さんはこの問題についてどう思いますか?ぜひ感想を聞かせてくださいね。



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