Googleストリートビューで「プライバシー侵害」―庭で全裸姿を撮影された男性が190万円超を勝ち取った話
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この記事のポイント
- アルゼンチンで警察官が自身の全裸姿をGoogleストリートビューに撮影され、約12,500ドル(日本円で約190万円)の損害賠償を受け取ることに
- 2017年に発生した事件で、2025年7月に控訴審で勝訴が確定
- 写真は男性が自宅の庭で2メートルの壁の後ろにいた時に撮影されたもの
- 裁判所は「プライバシーの明白な侵害」と認定
目次
1. 事件の概要
今回ご紹介するのは、“Man awarded $12,500 after Google Street View camera captured him naked in his yard in Argentina”という記事から取り上げた事件です。2017年、アルゼンチンのBragado市で、ある警察官が自宅の庭で全裸でいた時、Googleストリートビュー用の車両に搭載された360度カメラによって撮影されてしまいました。
男性は約2メートル(6.5フィート)の壁の後ろにいたにも関わらず、カメラに捉えられてしまい、その画像がGoogle マップ上で公開されました。この事件は8年にわたる法廷闘争の末、2025年7月に控訴審で男性の勝訴が確定し、話題となっています。
2. どうやって写真が公開された?
Googleストリートビューのカメラ車が男性の自宅前の道路を走行中、庭にいた男性の後ろ姿を撮影しました。問題となったのは、この画像にボカシ処理が施されず、そのままの状態でGoogle マップ上に公開されたことです。さらに、男性の家の番地や通りの名前も画像に写り込んでおり、個人を特定しやすい状態でした。
この画像はアルゼンチンのテレビで放送され、ソーシャルメディアでも広く拡散されました。CBSニュースの報道によると、男性は職場や近所で嘲笑の対象となり、尊厳を傷つけられたと主張していました。
画像は通報後に削除されましたが、削除されるまでの期間については公表されていません。デジタル時代におけるプライバシー保護の課題を浮き彫りにした事件と言えるでしょう。
3. 法廷での争点とGoogleの対応
男性は2019年にGoogleを相手取り訴訟を起こしました。一審では男性の訴えが退けられ、「自宅の庭で不適切な状態で歩き回っていたのは男性自身の責任」との判決が下されました。Google側も「境界の壁が十分に高くなかった」と主張していました。
しかし、2025年7月の控訴審では判決が覆されました。控訴裁判所の判事らは男性の尊厳が「著しく侵害された」と認定し、アルゼンチンペソで約12,500ドル(日本円で約190万円)の損害賠償をGoogleに命じました。
判事らは「これは公共の場所で撮影されたものではなく、平均的な身長の人よりも高いフェンスの後ろにある自宅敷地内で撮影されたものだ。プライバシーの侵害は明白である」と述べています。また、「この人の人生に対する恣意的な侵入があったことは疑いない」とも付け加えています。
4. この事件が投げかける課題
この判決で注目すべきは、裁判所がGoogleの既存のプライバシー保護政策を根拠の一つとして挙げた点です。Googleは通常、ストリートビューで顔やナンバープレートを自動的にぼかす技術を使用していますが、今回のケースでは「顔ではなく全裸の体全体が見えており、このような画像も防ぐべきだった」と判事らは指摘しました。
Googleは公式ウェブサイトで、「画像が公開される際の人々のプライバシーを保護するための措置を講じている」と説明しており、「家全体、車、体をぼかしたい場合は『問題を報告』ツールを使ってリクエストを送信できる」としています。
今回の事件は、AI技術が発達する現代において、企業がプライバシー保護をどこまで徹底すべきかという重要な課題を提起しています。特にラテンアメリカ地域では、アメリカよりも厳格なプライバシー保護法制が整備されており、今後類似の判例が増える可能性もあります。
5. まとめと感想
今回の記事(“Man awarded $12,500 after Google Street View camera captured him naked in his yard in Argentina”)は、デジタル時代のプライバシー保護という現代社会の重要な課題を浮き彫りにしています。8年間にわたる法廷闘争の末に勝ち取られた今回の判決は、個人のプライバシー権と技術企業の責任について重要な先例となりそうです。
特に興味深いのは、裁判所が「誰も生まれた日のように無防備な姿を世界に晒されたくない」と述べた点です。これは人間の基本的尊厳に関わる普遍的な価値観を表現したものと言えるでしょう。
現在、日本でもストリートビューに自宅や顔が映り込むケースは珍しくありません。私たちも、デジタル社会の利便性を享受する一方で、プライバシー保護について考えていく必要がありそうですね。



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